オープンソースソフトウェア(OSS)のインストール事例
要点
- OSSは「インストールできる」ことと「業務要件を満たして成立する」ことは別問題
- ローカル前提設計のOSSを公開環境で動かすには、ネットワーク構造の再設計が必要
- 情報が少ない案件では、ソース解析・ログ調査・海外コミュニティ活用など総合力が問われる
Column
コラム
オープンソースソフトウェア(OSS)は、ソースコードが公開されているため自由に利用でき、柔軟なカスタマイズや開発期間の短縮など多くのメリットがあります。
有名なものとしては、OSのLinux、CMSのWordPress、プログラム言語のJava、PHPなどがあります。
OSSを動作させる際に必要なことは、
- 動作環境、必要な依存関係や設定を理解すること
- 利用規約やライセンスの確認
- コミュニティのサポートやドキュメントを活用すること
クローズドソースソフトウェアのような手厚いサポートなどはありませんので、その分技術的な知識や経験が必要になります。
弊社でもOSSを利用したプログラム開発・サーバ構築等を数多く行っていますが、なかなか大変な案件だった事例を紹介します。
● ● ●
数年前にある大学の先生から、lab.js用のサーバを作れないかとのご相談がありました。
lab.jsとは、心理学の実験や調査に使うためのWebツールです。
これは無料のOSSで、依頼があるまで聞いたこともないアプリケーションでした。
ご要望は、現在学内だけで使っているが、これを動かせるサーバを作って学外からでも使える環境にして欲しいとの内容でした。
lab.jsを入手し、Linuxサーバ上の環境を構築し動作させることまでは出来ました。
が、基本的にこのシステムはどうやらローカル環境(閉じたネットワーク)での動作を目的にしており、
ご要望のローカル外からのアクセスを考慮していないようで、グローバルIPアドレスを持つサーバで動かしても、
インターネット側からは使えないということが分かりました。
色々と調べても思った以上に情報は出てこないし、設定を散々変えてもダメ。
今まで「失敗しないので」が続いてきたオムニブレインとしては、初めて「出来ないかもしれない」と思った案件でした。
そこで、何か情報源はあるかと思い探した結果、ユーザーフォーラムを見つけました。
英語のフォーラムですが、会員登録し参加しました。
入会して分かったのですが、会員は世界各地の心理学の研究者達でございました。
大昔、私は外資の会社に勤務していましたので、英語でのコミュニケーションはそれなりに出来ます。
で、やり取りを散々やった結果、彼らはインターネット側からの環境を作ったことが無い、ノウハウが無いと言うことが分かりました。
つまり、海外の研究者でも学内(ローカル環境)での実験・調査しかしていないようでした。
まあ技術者ではないので、当たり前だと思います。
もう、解決策は無いと思い始めていた時、全く別の技術文書の中にヒントを見つけました。
そもそもローカル環境では動作しているということ、また、その状態での問題はないということがポイントでした。
結果、上手く動作し、納期通りに納めることが出来ました。
● ● ●
弊社にLinuxサーバとOSSを使うノウハウがあり、またユーザーのコミュニティーや技術ドキュメントを活用することで乗り切った案件でした。
オムニブレイン 代表 鈴木一哉
よくある質問
ご依頼・ご相談・お問い合わせはこちら
コラム一覧へ戻る